いよいよ今日は宮越家住宅の見学
青森に旅する目的のひとつ
前日に済ませておいた発券
あるよね 持ってるよねと何度も確認
中泊町役場前からマイクロバスに乗せていただく
乗っている見学者は十数人弱
家や作品の保存を思えば
この人数で最大なのだろう
5分くらいで到着
揃いのベストを着た町の職員さんやボランティアの方々
のぼり旗と共に笑顔で迎えてくださる
テントで日陰があるのもうれしい
見学の離れ【詩夢庵】は大正9年の建築
当主正治氏がイハ夫人の誕生祝いと厄除けを兼ねての建立
つまりは妻へのプレゼント❣
財力があるとはいえ なんとまあスケールの大きなこと!
その離れの窓に配したのが奇跡のステンドグラス
ステンドグラスといえば教会や洋風建築を想像するけど
大正時代の日本家屋に現存するのがまず奇跡
背面の庭木を借景にして(この発想がニクイね)
ガラスの上に紫陽花など四季それぞれの花が色づく
丸窓では白砂松砂に二槽の帆掛け舟
船頭までもが乗っている
風呂場の作品は廊下の痛みで外から鑑賞
柳の枝の柔らかさと何かを狙うカワセミの目線の鋭さの対比
(外からは保護の木枠もあり確認できなかった 残念)
窓ガラスも今では作成されないというもので少し波打っているかのよう
医師になるはずの小川三知の
アメリカ留学で学んだステンドグラスの技巧
それを依頼した当主
依頼を受けて渾身の作品を作った小川三知
そして割れずに運ぶ作業
見事に家屋と一体となって
大正浪漫が蘇る
雪深い青森で
百年もの間これを割れることなく維持してこられた代々の当主
現在もお住まいの当主のご苦労いかばかりか
そして一般公開して町興しの主力にまでなっている
いつまでも正座して眺めていたいと思うのも束の間
案内役のボランティアに促されて足を進めなければならない